ロングエコー種類(タイプ)
ロングエコーは長さはもちろんですが,その形も様々です.同じ時間帯のロングエコーでも観測地点によってその形状が大きく異なるケースが多々あります.この違いを調べることで何かがわかるのかもしれませんが,現在そこまでの研究はされていません.
本ページではロングエコーをいくつかのタイプに分けてみました(LSBで受信されている方の画像はUSBに変換しています).あくまで受信地点における「見た目」での形状分類です.また,特に厳密に何らかの基準をもって区分しているわけでもありませんので,このような種類があるんだな・・・という程度の気持ちでご覧ください.もしこの分類に明らかに当てはまらない形状のロングエコーを受信されたら,ロングエコー掲示板に投稿をお願い致します.
ロングエコータイプ
タイプA(三角型)
タイプAの特徴は,受信周波数の上下に広がって,ロングエコーが時間と共に弱くなっていく,山を横にした形になることが特徴です.Aa型は幅が広いのに対し,Ab型は幅は狭いものの,全体として山型になっているものです.
Aa型 |
最初に周波数幅が広く,徐々に高い周波数も低い周波数も収束していくパターン. |
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Ab型 |
Aa型程周波数幅が広くないが,周波数幅が上下ほぼ同じに受信後収束するパターン |
Ac型 |
最初に周波数幅が広いが,低い周波数側が先に収束し,周波数が高い側が持続するパターン |
Ad型 |
Ac型の逆パターン.周波数の低い側が持続するパターン.意外とこのパターンは受信されます. |
タイプB(丸形)
タイプBの特徴は,全体的に楕円又は円形になっていることが特徴です.受信開始時はタイプAとは異なり,静かに始まって,次第に周波数が上下に大きくなり,そして収束するというパターンです.Ba型が楕円形.Bb型はBa型よりも円形に近いものです.
Ba型 |
楕円型.A型と違い,最初に幅が広いエコーとならないことが特徴.よくあるパターン. |
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Bb型 |
楕円というよりは,円や塊に近いイメージ.実際は楕円の時間が短いバージョンでしょう.あまりお目にかからない気がします. |
タイプC(直線型)
タイプCの特徴はほぼ横線です.周波数が上下に広がらず,ほぼ平らに推移します.Ca型が典型例.Cb型は途中で強弱を繰り返す,Cc型が真ん中で周波数の幅が広がり収束するパターンです.このC型は,Eスポと間違えるケースもあるので,他の地点の受信状況を確認したりして,ロングエコーかどうか,特にEスポの頻度が上がる5月~7月にかけては注意しましょう.Ca型 |
ほぼ横一線.Eスポと間違えないよう他地点とも比較して確認してください |
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Cb型 |
Ca型に似ていますが,途中で受信強度が何度も強くなります.Eスポと間違えやすいので要注意 |
Cc型 |
Cb型と違い,強くなる回数は真ん中(位置は前によることもある).これもEスポと間違えやすい |
タイプD(片寄り型)
このタイプは,エコー受信後,高い周波数帯か低い周波数帯に偏ってロングエコーが残るパターンです.AcやAdのような三角形といよりL字型のイメージです.
Da型 |
最初に強いエコーが受信され,その後低い周波数側だけでロングエコーが見られるパターン |
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Db型 |
Da型とは逆で,高い周波数側にロングエコーが残るパターンです |
Dc型 |
L字型で,周波数が低い側が線状に残る.Ad型より周波数の高い側が短時間で終息する |
Dd型 |
Dc型の逆パターン. |
タイプE(分離型)
Ea型 |
最初に強めのエコーが受信され,上下に分かれてロングエコーが持続.カタカナの「コ」の左右逆 |
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Eb型 |
Ea型よりも,上下のロングエコーがはっきり分かれている.ギリシャ文字のπみたい. |
Ec型 |
Eb型の最初のエコーがないパターン.縦に2つロングエコーが並ぶパターン |
Ed型 |
Dc型に似ていますが,基本がEa型で,低い周波数が長時間で,高い周波数側が短時間 |
Ee型 |
Ed型の反対パターン |
Ef型 |
ロングエコーが3つ以上に分離してロングエコーになっているパターン |
Eg型 |
Ef型の逆.なかなか見ない気がします. |