はくちょう座流星群の基本情報・観測条件
はくちょう座κ流星群とは,ペルセウス座流星群の時にもチラホラ見えるときがありますが,8月18日頃に極大を迎える流星群です.主要流星群に分類されることが多いのですが(おそらく過去の経緯?),流星数は決して多くはなく,1時間に数個見えたらラッキーといった具合です.対地速度が遅く,末端で爆発する特性を持っているとされています.
流星電波観測ではこの活動を捉えることはほぼないでしょう.
はくちょう座κ流星群に関する情報
名称(和名) | はくちょう座κ流星群 |
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学術名(コード) | κ-Cygnids (KCG) |
極大太陽黄経 | 145° |
極大時輻射点 | 赤経 = 286° / 赤緯 = +59° |
出現期間 | 8月3日~8月25日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照) |
性質 | 極大出現数(ZHR):3,光度比3.0,対地速度: 25km/s |
母天体 | 不明 |
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先
極大夜の観測条件(2023~2025年)
8月 JST |
極大時刻 | 月齢 | 条件 (眼視) |
条件 (電波) |
コメント |
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145° | |||||
2023年 | 18日 | 2 | 良 | 良 | 月明かりを気にする必要はない.好条件で観測できる |
2024年 | 18日 | 14 | 悪 | 良 | 満月で観測条件はよくない.月を視界に入れないように |
2025年 | 18日 | 24 | 悪 | 良 | 夜半以降月明りがある.夜半までが好条件 |
はくちょう座κ流星群の歴史
記録としては1870年代から残っています.はくちょう座κ星はりゅう座流星群との境界付近に位置するため,昔はりゅう座流星群として記録されていたこともあるようです.1922年・1974年・1982年などに例年よりも多めの観測結果が残されています.
出典
・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)