オリオン座流星群の基本情報・観測条件
オリオン座流星群について,基本情報や,2026年以降のピーク時刻等観測条件や見る際のポイントなどを,目で見る眼視観測、昼夜天候問わず観測できる電波観測のそれぞれの観点で提供しています.
オリオン座流星群とは?
オリオン座流星群とは,10月にピークを迎える流星群で,対地速度が速いため,明るい流星が多いことが特徴です.ピークはなだらかで,10月21日付近にピークを迎えます.2006年及び2007年に通常より活発な活動が観測されています.
電波観測においては,対地速度が速い関係上,捉えられる流星数は伸び悩み,年によっては微増程度しか検出されない年もあります.2006年及び2007年はそのピークを明確に捉えています.エコー数は伸びませんが,ロングエコーが多いのは魅力的です.また,ロングエコーのピークとエコー総数のピークが異なる年も多く,流星物質の宇宙空間分布を知る上では興味深いデータが得られる流星群です.
オリオン座流星群について
| 名称(和名) | オリオン座流星群 |
|---|---|
| 学術名(コード) | Orionids(008 ORI) |
| 出現期間 | (IMO)10月2日~11月7日 (IPRMO)10月20日~10月24日 |
| ピーク太陽黄経 | (IMO)208° (IPRMO)208°.6 ※ピーク日時は年によって違う.「今後の観測条件」参照 |
| ピーク時放射点 | 赤経 95° / 赤緯 +16° |
| 特徴 | (IMO)極大出現数(ZHR):30,光度比2.4 (IPRMO)ActivityLevel=0.3,FWHM= -2°.5/+2°.0 |
| 母天体・対地速度 | 1P/Halley,V∞=66km/s |
[上表について]
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構(IMO)のデータを優先
2026年オリオン座流星群の日本における観測条件
日本におけるピーク時刻等を加味した2026年オリオン座流星群の観測条件は,電波観測としては「好条件」.目で見る場合も「良好」でしょう.目で見る眼視観測,電波観測それぞれの観点で紹介します.
眼視観測(目で見る場合)の観測条件
2026年のオリオン座流星群の日本における観測条件は「良好」です.
| 総論 |
ピーク時刻は夜間で月は沈んだ後.ただし,前後の日はほぼ同じ活動規模となるので,この時間はあまり気にせず21日未明と22日未明が見頃となるでしょう.月巡りを考えると後ろ倒しより前倒しした方が月は早く沈みます. | |
|---|---|---|
| 月齢条件 |
月齢11![]() |
満月手前の月.22日は1時半ごろには月が沈みます.そこから夜明けまでは月明りナシ. |
| ピーク時刻 (JST) |
10月22日3時頃 | ピーク時刻は日本で夜間.ただし,前後の日はほぼ同じ活動規模となるので,この時間はあまり気にせず21日未明と22日未明が見頃となるでしょう. |
| 見る方向 (方角) |
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月明りがある時間帯に見る場合は,月が視界に入らない方角を見た方がいいでしょう. | |
| おすすめの 時間帯(日本時) |
第一候補:10月21日22時頃~22日明け方まで 第二候補:10月20日22時頃~21日明け方まで | |
- 10月下旬ともなると夜は真冬の寒さです.しっかりとした防寒対策をしましょう.
- 火気厳禁.温かい飲み物やカイロなど火を使わないものを持参しましょう.
- 冬に向け大型動物の活動に注意.付近の情報はこまめにチェックしておきましょう.
- 私有地への無断立ち入りはダメ.ゴミは持ち帰りましょう.当たり前を当たり前に.
- 感動する気持ちはよくわかりますが,大声で騒ぎ続けることのないよう節度を持って.
- 寝不足になりますので,居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
- 治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.

日本時間で2026年10月22日04:00(東京)の夜空.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)
電波観測の観測条件
2026年オリオン座流星群の日本における「流星電波観測」の観測条件は「好条件」です.(参考:眼視観測の場合)
| 総 評 |
ピークは日本時間で夜間.ただし,前後1日はほぼ同規模の活動を見せますので,特に気にすることなく21日~23日頃までチェックしましょう.オリオン座流星群は,そもそも対地速度が早く,流星数も少ない傾向.ただし,2020年代に入って少し活動レベルを上げたようにも見えますので要チェック.一方で,ロングエコーは平常時よりは多く見られる年が多いです.なお,ロングエコー数のピークとエコー数のピークはズレることが多いのも特徴的です. |
|---|
全世界で見た時の観測条件(海外での観測条件)
| 総 評 | 通常ピーク時刻からするとアジアが好条件.赤道付近の東南アジアなどでは高度が高くなるでしょうただし,月明りは万国共通です. なお,海外でご覧になる場合,くれぐれも治安にはご注意ください. |
|---|
極大夜の観測条件(2026~2030年)
| 10月 JST |
極大時刻 208°.0 |
月齢 | 条件 (眼視) |
条件 (電波) |
コメント |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 10月22日03時 | 11 | ピークは夜間で月は沈んだ後で好条件.電波も好条件. | ||
| 2027年 | 10月22日10時 | 22 | 放射点近くに月がある.ピークは日中.放射点が低く電波も微妙 | ||
| 2028年 | 10月21日16時 | 4 | ピークが夕方.夜半前から月明りはなく条件はまずまず | ||
| 2029年 | 10月21日22時 | 14 | ほぼ満月.ピーク時刻は日本で夜間.電波は好条件 | ||
| 2030年 | 10月22日04時 | 24 | ピークは薄明直前.下弦過ぎの月があるが条件はまずまず |
- 月齢は10月22日です.情報はこよみのページより.
- ピーク時刻はFAS府中天文同好会のページより太陽黄経から換算(10分ほどの誤差があるとのこと).なお,ピーク時刻が00分~30分までは前の時刻で表示しています(例:06:28の場合は06時と表記).
- 時刻は日本時(JST).
- 観測条件は,眼視の場合,ピーク時刻における月齢・薄明・放射点高度から判断.電波観測条件は,ピーク時刻における放射点高度より,
,
,
,
の順で表記.基本的に本プロジェクトの独断なので,他サイトとは違う表記の場合があります.
オリオン座流星群の歴史
オリオン座流星群の記録は西暦288年に中国の観測者による記録が残っており,その後も中国を中心に585年,930年などの記録が残っています.また,日本の記録もしばしば見受けられます.一方で,流星観測が昔から盛んだったヨーロッパではあまり古い記録は残っていません.
1970年代に1986年の1P/Halley彗星が回帰するのを前にかなり熱心な研究が行われたようです.結果的に突起すべき突発的な出現は見られませんでした.その後もこの流星群についてはZHR15前後の活動が続いています.
2006年に比較的活発な活動が観測され,その後2010年頃まで電波観測でもその活動が見受けられました(電波観測では観測しづらい流星群のためあまりエコー数が例年は伸びない).特に2006年・2007年は明瞭に観測されました.
オリオン座流星群の観測結果
過去の流星電波観測によるオリオン座流星群の観測結果を収録しています.
オリオン座流星群の観測結果
出典
- HandBook for Visual Observation - The International Meteor Organization (1995)
- A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
- Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2014)
- 2026 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2025)
- IAU Meteor Data Center
- Moedeling the past and future activity of the Halleyids meteor showers (A.Egal et al), Astronomy & Astrophysics (2020)
- Major and Daytime Meteor Showers using Radio Meteor Observation in the World covering the period 2001-2016(H.Ogawa and C.Steyaert), WGN 45:4(2017)
- Report of Meteor Showers using worldwide Radio Meteor Observations (H.Ogawa), Proceeding of IMC 2022 (2023)

