2023年7月度の日本国内流星電波観測者による電波観測結果の月次報告です.流星活動状況の報告,ロングエコーの出現状況などを掲載しています.
2023年7月度トピックス
7月は月末にみずがめ座δ南流星群による流星エコー数の増加が見られました.国内の観測データから暫定値では,例年並みの活動規模だったようです.今後,世界のデータと8月のデータを加味して最終結果を報告します.最終報告は8月末になる見込みです.まとまったらホームページにてご紹介します.
7月上旬の流星数増加!?
7月10日を中心に前後1~2日,流星エコー数の増加が見られました.以下のグラフは国内のデータですが,海外ではそれらしい傾向があるサイトもありますが、ほとんどのサイトでは顕著には見られていないようです.今後さらに分析を進めますので,結果がわかり次第ホームページにてご報告します.
月例報告・Activity Level
流星電波観測会報(月例RMOJ)
Radio Meteor Observation in Japan No.261として更新.国内8地点10データを収録.
(藤戸健司様,杉本弘文様,坪井正紀様,中村知弘様,信太浩信様,大塚博隆様,鈴木浩様,小川宏)
2023年7月ActivityLevel(日本国内のみ/統合グラフ)
RMOJのデータに加え,狩野正樹様のデータも加えて算出しています.
2023年7月度 Activity Level(国内データのみ、UT)
ロングエコー関連の報告
1日のロングエコー(国内統合)
2023年7月のロングエコーは,過去平均と比較すると同規模かやや少なめで推移しました.1日あたりのロングエコー数は平均1.0個(例年よりもやや少なめ).この中でも6日・10日・19日・22日・23日そして30日・31日は1か月の平均値と比較すると多く観測されました.
以下のグラフは,7月度1日当たりのロングエコー数をグラフにしたものです.なお,年末に全体の補正をかけますので,この値は暫定値となります.どの日が多かったか?を見る分には十分でしょう.6日と30日そして31日が1日平均2個を越えました.
ロングエコー(7月度報告数:233件)
2023年7月は全体で233件の報告でした.60秒を超えるロングエコーは36件.内,2分越以上は6件でした.
なお,毎月の報告でロングエコーリスト(出現時刻や特徴)をこちらに掲載していましたが,件数が200件とあまりにも多いため,リストについては別ページをご覧ください.こちらには,報告件数の推移を掲載しておきます.(報告数と出現数はイコールではあません.こちらはあくまでロングエコー掲示板などに投稿された数です).なお,同じロングエコーに対する別の方からの投稿は1件としてカウントしています.