もうすぐ夏休み!夏にみられる流星群を紹介します。7月末はみずがめ座δ流星群、8月にはペルセウス座流星群がピークを迎えます。
7月末はみずがめ座δ流星群
夏休みに入って早々、7月末にはみずがめ座δ流星群がピークを迎えます。毎年安定して活動が見られます。ただ、安定しているが故に(?)、突発出現は聞いたことがありません。
眼視観測(目で見る場合)-2024年は好条件
2024年のみずがめ座δ流星群の観測条件は、下限の月よりも細めの月で、夜半後に昇る程度でまずまずの条件です。ピークは7月31日頃です。前後数日は流星数が多いでしょう。ご覧の際には、注意事項を参照の上、安全に楽しくご覧ください。
詳細は「2024年 みずがめ座δ流星群の観測条件(詳細情報)」をご覧ください。お勧めの観測時間帯などの情報を掲載しています。
日本時間で2024年7月31日03:00(東京)の夜空.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)
電波観測の場合-多くのエコーが捉えられる
流星電波観測では、毎年多くの流星エコーを観測することができます。例年ペルセウス座流星群よりも流星エコー数だけ考えると多く捉えられるでしょう。7月27日~31日あたりに注目です。ピーク後は活動レベルがゆっくりと下がることが多く、そのままペルセウス座流星群に突入します。
<みずがめ座δ流星群 参考情報>
8月はペルセウス座流星群
ペルセウス座流星群は毎年多くの明るい流れ星が見られる流星群です。2024年は比較的好条件。月齢8と半月。22時過ぎには沈みます。夜半前から夜明けは好条件で観測できるでしょう。
目で見る場合-24年は比較的好条件
前述のとおり、2024年は月が沈む夜半以降好条件です。明るい流星の比率が高いので、明るい流星にも期待しましょう。なお、時々、流星の後に「痕」を残すものも見られる時があります。ご覧の際には、注意事項を参照の上、安全に楽しくご覧ください。
2021年にはピークから約1日半後に突発出現が観測されました。今年はどうなるかわかりませんが、その時間帯は今年だと15日6時頃(日本時)に相当します。
詳細は「2024年 ペルセウス座流星群の観測条件(詳細情報)」をご覧ください。お勧めの観測時間帯などの情報を掲載しています。
日本時間で2024年8月12日23:00(東京)の夜空.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)
<ペルセウス座流星群 参考情報>
- 2024年 ペルセウス座流星群の観測条件(詳細情報)
- ペルセウス座流星群の解説(日本流星研究会・内山氏による)
電波観測の場合-エコー数は少ないがロングエコー数は年間最大
ペルセウス座流星群の対地速度がはやいため、流星電波観測ではあまり多くの流星エコーを捉えることができません。活動規模としては7月末のみずがめ座δ流星群よりも低く、眼視観測の印象とはやや違います。一方で、ロングエコーはとても多く、1日当たりのロングエコー数は年間最大規模となるでしょう。10分間の観測画像に複数のロングエコーが記録されることもあり、とても華やかな印象です。
2024年はピーク時刻は12日23時頃と放射点は25度程度.P.JenniskensやJ.Vaubaillon氏が通常レベルよりからやや多めの活動の可能性を指摘していますが,その時間帯は日本の昼間にあたり,好条件になるのはヨーロッパからアメリカです.2021年に突発出現した太陽黄経141°.5付近は2024年は15日6時(JST)に相当します.こちらは放射点高度は十分です.ここ最近継続して見られているのでチェックしておきましょう
詳細は「2024年 ペルセウス座流星群 流星電波観測における観測条件」をご参照ください。
<ペルセウス座流星群 参考情報>
流星電波観測における観測条件
過去のペルセウス座流星群観測結果
眼視観測における注意事項
・夜は夏でも冷えます(夜露で体が冷えます).必ず長袖を準備しましょう.
・野生動物に注意.タヌキやイタチはよく見ます(熊や鹿,猪など大型の動物情報に注意).
・私有地への無断立ち入りは絶対ダメ.そしてゴミは持ち帰りましょう.
・流星に感動する気持ちはわかりますが,大声で叫ぶのはやめましょう.
・車で居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
・新型コロナウィルス感染症対策にご協力ください.
・治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
参考情報
流星群情報
・目で見ることを想定した毎月の流星群ガイド
(7月の流星群情報/8月の流星群情報)
・電波観測を想定した毎月の流星群ガイド
(7月の流星群情報/8月の流星群情報)